【2025年最新】外国人は1年で何人増えた?データから読む外国人採用

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「どの国の人材を、どのような職種で採用すれば良いのか、具体的な情報が欲しい」企業の採用ご担当者様、経営者の皆様におかれましては、このような課題をお持ちではないでしょうか。

実は、日本で暮らす外国人の数は過去最高を更新し続けており、その国籍や仕事内容(在留資格)には大きな変化が見られます。感覚的な情報ではなく、客観的なデータに基づいて採用戦略を立てることが、これからの時代、成功の鍵を握ります。

この記事では、出入国在留管理庁が発表した2025年6月末時点の最新統計を基に、日本の外国人材のリアルな動向を、初めての方にも分かりやすく徹底解説します。貴社の採用戦略立案に、必ずやお役立ていただけます。

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【2025年最新】在留外国人数、過去最高の約395万人に

まず、日本にどれくらいの外国人が在留しているのか、全体の状況から見ていきましょう。最新のデータは、外国人採用の重要性を明確に示しています。

前年から5.0%増。日本の労働市場で存在感が増す

2025年6月末時点での在留外国人数は3,956,619人となり、前年末から比較して5.0%増加しました。これは過去最高の数値であり、日本の総人口が減少を続ける中で、労働市場や地域社会における外国人材の存在感がいかに増しているかを示しています。

在留外国人数の推移

単位:万人(法務省統計より抜粋/最新年は年央時点)

この増加の背景には、深刻な労働力不足を解消するために政府が外国人材の受け入れを積極的に進めていることや、日本の経済や文化に魅力を感じて来日する外国人が増えていることなどが挙げられます。

もはや外国人材は「特別な労働力」ではなく、日本経済を支える不可欠なパートナーと言えるでしょう。この大きな流れを理解することが、外国人採用の第一歩となります。

ひらめきくん

前年度のデータをもとに作成した記事も、あわせてご覧ください!

外国人材が多い都道府県は?

在留外国人は、どの地域に多く住んでいるのでしょうか。都道府県別のデータを見ると、特定のエリアに集中している傾向がわかります。

在留外国人数が多い都道府県 TOP5
  1. 東京都:775,340人 (構成比 19.6%)
  2. 愛知県:345,900人 (構成比 8.7%)
  3. 大阪府:360,390人 (構成比 9.1%)
  4. 神奈川県:306,363人 (構成比 7.7%)
  5. 埼玉県:277,209人 (構成比 7.0%)

上位5都府県で全体の約半分を占めており、やはり大都市圏に集中していることが分かります。これらの地域では、外国人向けのコミュニティやサービスが充実しているため、生活しやすい環境が整っていると考えられます。

一方で、対前年増減率に注目すると、大阪府(8.0%増)、千葉県(6.9%増)、大分県(6.8%増)など、地方でも高い伸び率を示す県が見られます。これは、特定技能制度などを活用した地方企業での採用が活発化している証拠とも言え、外国人材の活躍の場が全国に広がっていることを示唆しています。

自社の事業所がある地域の在留外国人数や国籍の傾向を把握することは、採用活動のエリアマーケティングにおいて非常に重要です。

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【国籍別】アジア諸国からの人材が急増

次に、在留外国人の「国籍」に注目してみましょう。ひとくちに「外国人」と言っても、その出身国は様々です。国籍別のデータからは、近年の採用市場のトレンドが見えてきます。

構成比トップは中国、2位はベトナム

長年にわたり、国籍別の構成比では中国がトップを維持しています。

在留外国人数が多い国籍・地域 TOP5
  1. 中国:900,738人 (構成比 22.8%)
  2. ベトナム:660,483人 (構成比 16.7%)
  3. 韓国:409,584人 (構成比 10.4%)
  4. フィリピン:349,714人 (構成比 8.8%)
  5. ネパール:273,229人 (構成比 6.9%)

トップの中国出身者は、専門職である「技術・人文知識・国際業務」や、身分系の「永住者」の在留資格を持つ方が多いのが特徴です。高い専門性を持つ人材や、日本に長く定住している方が多いと言えます。

そして、近年最も注目すべきは第2位のベトナムです。技能実習特定技能技術・人文知識・国際業務など、幅広い職種でその数を大きく伸ばしており、日本の様々な産業を支える重要な存在となっています。真面目で勤勉な国民性も、多くの日本企業から高く評価されています。

注目はネパール・ミャンマー。驚異的な伸び率を記録

採用ターゲット国を選定する上で、人数だけでなく「伸び率」に着目することも大切です。今回発表されたデータで、特に高い伸び率を示したのが以下の国々です。

  • ミャンマー:対前年増減率 +19.2%
  • ネパール:対前年増減率 +17.2%
  • インドネシア:対前年増減率 +15.4%
  • スリランカ:対前年増減率 +15.1%
  • バングラデシュ:対前年増減率 +14.2%

これらの国々は、日本での就労意欲が非常に高く、今後ますます日本で活躍する人材が増えていくと予想されます。特にネパールは、在留資格「留学」で来日し、卒業後に専門職として就職するケースや、「技術・人文知識・国際業務」での採用が目立ちます。

また、ミャンマーやインドネシアは「特定技能」や「技能実習」での増加が著しく、特定分野での労働力として大きな期待が寄せられています。

これまで採用対象として検討していなかった国にも、貴社が求める優秀な人材がいる可能性は十分にあります。採用の視野を広げ、多様な国籍の人材に目を向けることが、採用競争を勝ち抜くための鍵となります。

ポイント よく聞く在留資格を簡単解説!
  • 技術・人文知識・国際業務 専門職ビザ

    エンジニア、通訳、企画、マーケティングなど、大学等で学んだ専門知識を活かす仕事に従事するための在留資格。多くの企業で採用対象となる、いわゆる「専門職ビザ」です。

  • 特定技能 16分野

    国内での人材確保が困難な16の産業分野(介護、外食、建設など)で、一定の専門性・技能を持つ外国人を受け入れるための在留資格。現場の即戦力として期待されます。

  • 技能実習 制度の目的

    日本の優れた技術を母国へ移転すること(国際貢献)を目的とした制度。実務を通じて技術を習得しますが、労働力の需給調整の手段として用いられてはならないとされています。

  • 留学 在学中の就労

    日本の大学や専門学校などで教育を受けるための在留資格。資格外活動許可があれば週28時間以内のアルバイトが可能。卒業後の日本での就職を目指す学生も多く、将来の社員候補となります。

【在留資格別】データで見る!企業が採用すべき人材像

外国人採用において最も重要なのが「在留資格(ビザ)」の理解です。外国人が日本で働くためには、その活動内容に応じた在留資格を取得しなければなりません。

在留資格別のデータを見ることで、「今、どのような仕事で外国人材が増えているのか」が分かり、自社が採用すべき人材像を具体的にイメージできます。

担い手不足の救世主「特定技能」が前年比18.2%増

今回の統計で最も注目すべき変化の一つが、在留資格「特定技能」の急増です。

特定技能:在留者数:336,196人 (対前年比 +18.2%

特定技能は、深刻な人手不足に悩む特定の産業分野において、即戦力となる外国人材を受け入れるために2019年に創設された制度です。

特に、より熟練した技能が求められる「特定技能2号」は、前年末の832人から3,073人へと269.4%増という驚異的な伸びを見せています。2号を取得すると家族の帯同が可能になり、更新を続ければ永住も見えてくるため、労働者にとっては日本で長期的にキャリアを築く大きなインセンティブになります。

これらの分野で人材不足に悩む企業にとって、特定技能はまさに救世主とも言える制度であり、今後ますます活用が進むことは間違いありません。

専門職人材「技術・人文知識・国際業務」も堅調に増加

オフィスワークや専門職の代表格である「技術・人文知識・国際業務」も、堅調に増加を続けています。

技術・人文知識・国際業務 在留者数:458,109人 (対前年比 +9.4%

この在留資格は、ITエンジニア、機械設計、マーケター、海外営業、通訳・翻訳、デザイナーなど、幅広い職種をカバーします。企業のグローバル化やDX推進に伴い、専門的な知識や技術を持つ外国人材へのニーズは高まる一方です。

国籍別に見ると、中国、ベトナム、ネパール、韓国、インドといった国々から、この在留資格で就労する方が多くなっています。特にIT分野ではインド出身のエンジニアなどが高い評価を得ており、企業の国際競争力を高める上で欠かせない存在です。

未来の社員候補「留学生」は43万人超え

最後に、将来の採用ターゲットとして非常に重要な「留学」のデータも見ておきましょう。

留学 在留者数:435,203人 (対前年比 +8.2%

43万人を超える留学生が日本で学んでおり、その多くが日本語と専門知識を習得し、卒業後も日本で働くことを希望しています。彼らは、日本の文化やビジネス習慣に一定の理解があるため、企業にとっては非常に魅力的な採用候補者です。

アルバイトとして彼らの労働力を活用するだけでなく、新卒採用のターゲットとして早期からアプローチすることが重要になります。インターンシップの受け入れや、大学が開催するジョブフェアへの参加などを通じて、優秀な留学生との接点を作っていくことをお勧めします。

最新データから考える、これからの外国人採用戦略

ここまで様々なデータを見てきましたが、これらの情報を自社の採用活動にどう活かせばよいのでしょうか。最後に、データに基づいた具体的な採用戦略のポイントを3つご紹介します。

採用ターゲット国の見直しと多様化を進める

もし貴社が「外国人採用といえば、〇〇国」といった固定観念をお持ちであれば、一度その考えを見直してみる良い機会かもしれません。

データが示す通り、ベトナムに続き、ネパール、ミャンマー、インドネシアといった国々からの人材が急速に増えています。これらの国には、まだ見ぬ優秀な人材が数多くいるはずです。

自社の業種や求める職種、人物像と、各国の文化や教育水準、得意分野などを照らし合わせ、採用ターゲット国を多様化させる戦略が、今後の採用成功率を大きく左右します。

在留資格を正しく理解し、受け入れ体制を整える

採用したい人材の職務内容によって、必要となる在留資格は異なります。例えば、レストランのホールスタッフとして採用したい場合、「特定技能(外食)」は可能ですが、専門知識を要件とする「技術・人文知識・国際業務」の取得は困難です。

このように、在留資格のルールを正しく理解せずに採用を進めると、在留資格が許可されず、採用コストが無駄になってしまう恐れがあります。最悪の場合、不法就労を助長したとして企業側が罰せられるリスクもゼロではありません。

どの在留資格が適切なのか、申請にはどのような書類が必要なのか。不安な場合は、必ず専門家にご相談ください。

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まとめ:データに基づいた戦略的な外国人採用を始めよう

今回は、2025年6月末時点の最新データに基づき、在留外国人の動向と、これからの外国人採用戦略について解説しました。

これらのデータから読み取れるのは、外国人採用がもはや特別な選択肢ではなく、企業の持続的な成長のために不可欠な経営戦略の一つになったという事実です。

そして、その戦略を成功させるためには、今回ご紹介したような客観的なデータに基づき、「どの国から」「どのような資格で」「どのような人材を」採用するのかを冷静に計画することが何よりも重要です。この記事が、貴社の外国人採用を成功に導く一助となれば幸いです。

本記事で解説している数値は、出入国在留管理庁が発表した2025年6月末時点の「在留外国人統計(旧登録外国人統計)統計表」に基づいています。

この記事の監修者

プロフィールカード
プロフィール画像
キャリアアドバイザー
秦 秀斗

大学卒業後、経営コンサルティング会社に入社し、企業の経営支援に携わる。その後、dodaを運営するパーソルキャリアにて、様々な方の転職支援に従事。その経験を活かし、株式会社JINにて、人材事業を開始。

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