
2026年1月30日より、技能実習制度に「タオル製造職種」が新たに追加されました。これにより、これまで難しかったタオル製造現場での長期間(最長3年間)の実習が、国の認めた制度として本格的にスタートします。
深刻な人手不足が続く日本の製造業において、この改正は「技術を継承したい企業」と「日本の技術を学びたい外国人材」をつなぐ大きなチャンスです。
本記事では、新しく決まった業務内容や受入れの必須条件、そして2027年から始まる新制度への繋がりまで、人事担当者が知っておくべきポイントを網羅して解説します。
外国人採用を検討するなら必読!特定技能制度の基礎から最新情報までを網羅した解説資料を無料でお届け!5分で読める内容にまとめており、採用計画をスムーズに進めるための必読資料です。
タオル製造が技能実習に追加
今回の制度改正により、タオル製造業は新たな局面を迎えました。まずは、どのような変更があったのか、その全体像を確認しましょう。

2026年1月からの変更点
2026年1月30日付の施行により、技能実習の「移行対象職種(※)」として、タオル製造職種が正式に追加されました。
1年目の実習(技能実習1号)を終えた後、試験に合格することで、さらに2年間(合計3年間)日本で働きながら学ぶことができる職種のことです。
これまではタオル製造の工程の一部を他の職種で代用するケースもありましたが、今後は「タオル製造」という専門職種として、堂々と受入れを行うことができます。
タオル製造職種(審査基準)はこちら
タオル製造職種(試験基準)はこちら
技能実習2号まで対応可能
今回の改正で最も大きなポイントは、技能実習2号までの移行が可能になったことです。

通常、技能実習1号(1年目)だけでは、ようやく仕事に慣れてきた段階で帰国となってしまいます。しかし、2号への移行が可能になったことで、企業側は「即戦力としての活躍」を期待でき、実習生側は「より高度な技術習得」を目指せるようになります。
タオル製造における一連の工程をじっくりと時間をかけて教育できる環境が整いました。
受入れ可能な業務と条件
「タオル製造職種」として実習生を受け入れるためには、国が定めた「必須業務」を必ず含める必要があります。また、受入れ企業には特定の団体への入会も義務付けられています。

具体的な仕事内容:タオル縫製作業
タオル製造職種におけるメインの仕事は「タオル縫製(ほうせい)作業」です。具体的には、織り上がった生地を製品として仕上げるまでの以下の工程を指します。
- 耳巻き(みみまき): タオル生地の左右の両端をミシンで縫う作業。
- ヘム裁断(さいだん): 長い生地を1枚ずつのサイズに切り分ける作業。
- ヘム縫製: 切り分けたタオルの上下(天地)をミシンで縫い、製品を完成させる作業。
- 機械の点検・調整: 使用するミシンのメンテナンスや、糸の調子を整える作業。
これらの業務を計画的に教えることが、実習計画の認定を受けるための条件となります。
協議会への入会が必須条件
タオル製造職種で実習生を受け入れる場合、実習実施者(受入れ企業)は、日本タオル工業組合連合会が設置する「タオル縫製技能人材協議会」に入会しなければなりません。

入会にあたっては、以下の要件を満たしている必要があります。
- 労働安全衛生法令をしっかり守っていること
- 過去に不適切な実習を行い、処分を受けたことがないこと
- 適正運用チェックシートを提出し、実習を正しく行う体制があること
受入れを検討する際は、まず「日本タオル工業組合連合会」から発行される確認証を取得する必要があるため、早めの準備が重要です。
安全衛生管理の徹底が義務
外国人材が安全に、かつ安心して働ける環境を整えることは、法律上の義務(安全配慮義務)です。特にタオル製造現場では、高速で動くミシンや裁断機、針などを使用するため、以下の安全教育が必須となります。
作業開始前の点検: 機械の安全装置が正しく動くか確認。
整理・整頓・清掃(3S): 作業場を清潔に保ち、転倒やケガを防ぐ。
針管理: 折れた針が製品に混入しないよう、また実習生がケガをしないよう徹底した管理を行う。
これらの教育を徹底することで、事故を防ぐだけでなく、製品の品質向上にもつながります。
外国人採用を検討するなら必読!外国人労働者にかかる採用費用の基礎から最新情報までを網羅した解説資料を無料でお届け!費用項目や削減のポイントを5分で読める内容にまとめており、採用計画をスムーズに進めるための必読資料です。
外国人採用を成功させるコツ
「制度が整ったから採用する」だけでなく、一歩踏み込んで「どうすれば長く活躍してもらえるか」を考えることが、採用成功の鍵です。
2027年の新制度への備え
技能実習制度は、2027年4月から「育成就労制度」へと新しく生まれ変わることが決まっています。
「実習(学ぶ)」から「育成して就労(働く)してもらう」ことへ重点を置いた新制度。一定の条件を満たせば、より長く日本で働ける「特定技能」への移行がスムーズになります。

今回の「タオル製造」の追加は、この2027年の新制度を見据えた動きでもあります。今から技能実習での受入れ体制を整えておくことで、新制度が始まった際にもスムーズに優秀な人材を確保し続けることができます。
計画的な人材育成の進め方
外国人実習生は「単なる労働力」ではありません。彼らは母国に技術を持ち帰るという目標を持った「意欲の高い若者」です。
- ステップアップを可視化: 「初級(1年目)」から「専門級(2年目以降)」へと、どの段階でどの技術を教えるかを明確にします。
- コミュニケーションの工夫: 専門用語(例:JIS規格の繊維用語など)は図解や写真を使って、言葉の壁を越えて理解できるように工夫しましょう。
外国人採用はお気軽にご相談ください。
使用する機械や材料のまとめ
実習で扱う設備や材料も、制度上で細かく指定されています。自社の設備が適合しているかチェックしてください。
| 項目 | 具体的な例 |
| 使用する機械 | 本縫いミシン、オーバーロックミシン、ヘム裁断機、検針機など |
| 使用する材料 | 天然繊維(綿など)、化学繊維、タオル用編地、不織布など |
| 生産する製品 | バスタオル、フェイスタオル、タオルケット、バスマットなど |
まとめ:今から準備を開始しましょう
タオル製造職種の技能実習への追加は、製造現場の活気を取り戻す大きな一歩です。2026年1月30日の施行を受け、すでに多くの企業が動き出しています。
「受入れの手順がわからない」「協議会への入会方法を知りたい」「2027年の新制度への移行が不安」という方は、ぜひ一度専門家へご相談ください。
.png)